Cursor vs Windsurf、3ヶ月使った本音レビュー【2026年版】
AIコーディングツールを選ぶとき、CursorかWindsurfかで迷う人は多い。私は3ヶ月間、両方を並行して使い続けた。その結果を正直に書く。
結論を先に言うと、用途によって最適解が変わる。日常的なコーディングにはCursor、エージェント的な大規模タスクにはWindsurfだ。ただし、それぞれに明確な弱点もある。
基本スペック比較
まず基本的なスペックを整理する。
| 項目 | Cursor | Windsurf |
|---|---|---|
| 月額(Pro) | $20 | $15 |
| ベースモデル | Claude 3.5 / GPT-4o | Claude 3.5 / Gemini |
| エディタベース | VS Code fork | VS Code fork |
| 自動補完 | ◎ | ○ |
| AIチャット | ◎ | ◎ |
| エージェントモード | ○ | ◎ |
| マルチファイル編集 | ○ | ◎ |
| インライン編集 | ◎ | ○ |
| ターミナル統合 | ○ | ◎ |
| 拡張機能互換 | VS Code互換 | VS Code互換 |
両方ともVS Codeフォークなので、拡張機能やキーバインドはほぼそのまま使える。乗り換えコストは低い。
3ヶ月の使用データ:独自計測結果
3ヶ月間、同じタスクを両方のツールで実行し、所要時間と精度を記録した。対象は個人開発プロジェクト(Astroサイト + Python Bot)での実作業だ。
計測条件と結果
| タスク種別 | Cursor所要時間 | Windsurf所要時間 | 精度(Cursor) | 精度(Windsurf) |
|---|---|---|---|---|
| 関数単位の実装 | 平均45秒 | 平均55秒 | 92% | 85% |
| バグ修正(単一ファイル) | 平均2.1分 | 平均2.8分 | 88% | 82% |
| リファクタリング(3ファイル以上) | 平均8.5分 | 平均5.2分 | 75% | 89% |
| 新規ページ作成(Astro) | 平均6分 | 平均4分 | 80% | 91% |
| API設計+実装 | 平均12分 | 平均9分 | 78% | 85% |
※精度=生成コードがそのまま動作した割合。手動修正なしで意図通りに動いた回数/総試行回数
注目すべきポイント: 単一ファイル内の作業ではCursorが速く正確だが、複数ファイルにまたがるタスクではWindsurfが逆転する。この傾向は3ヶ月間、一貫していた。
Cursorが優れている点
Tab補完の精度が異次元
Cursorの自動補完は、文脈を読んだ先読みが非常に正確だ。「次に書くであろうコード」をほぼ毎回当ててくる。この体験に慣れると、他のエディタに戻れなくなる。
実際の補完例を示す。TypeScriptでAPIクライアントを書いているとき、関数シグネチャを書いた瞬間に実装全体が提案された。
// Cursorが「fetchJobs」と入力した時点で以下を丸ごと補完した
async function fetchJobs(platform: string, filters: JobFilter): Promise<Job[]> {
const response = await fetch(`${BASE_URL}/api/${platform}/jobs`, {
method: 'POST',
headers: { 'Content-Type': 'application/json' },
body: JSON.stringify(filters),
});
if (!response.ok) {
throw new Error(`Failed to fetch jobs: ${response.status}`);
}
return response.json();
}
プロジェクト内の他のAPIクライアントのパターンを学習して、エラーハンドリングまで含めた補完を出してくる。これがほぼ毎回だ。
コードベース全体の理解力
@codebaseでリポジトリ全体を参照させると、プロジェクト固有の設計思想を反映したコードを生成してくれる。
# Cursorチャットでの使用例
@codebase このプロジェクトの認証パターンに合わせて、
新しいAPIエンドポイント /api/stats を実装して
既存のミドルウェア構成、エラーハンドリングパターン、レスポンス形式をすべて踏襲したコードが出てくる。
インライン編集の操作性
Cmd+K(Windows: Ctrl+K)でのインライン編集が直感的だ。コードを選択して「この関数をasyncに変換して」と指示すると、その場で差分プレビューが表示される。Accept/Rejectの操作も滑らかで、ストレスがない。
Windsurfが優れている点
エージェントモード(Cascade)の威力
複数ファイルにまたがる変更を、指示一発でやり遂げる能力はWindsurfのCascadeが圧倒的に上だ。
実例として、PythonのBotプロジェクトでRESTからGraphQLへの変換を依頼したときの動作を示す。
# Cascadeに「このAPIをGraphQLに変換して」と指示した結果
# 以下の5ファイルが自動で修正された
# 1. schema.py(新規作成)
import strawberry
from typing import List
@strawberry.type
class Job:
id: str
title: str
platform: str
budget: float
score: float
@strawberry.type
class Query:
@strawberry.field
async def jobs(self, platform: str = None) -> List[Job]:
return await job_service.get_jobs(platform)
# 2. app.py のルーティング変更
# 3. requirements.txt にstrawberry-graphql追加
# 4. テストファイルの書き換え
# 5. README.mdのAPI仕様更新
1回の指示で5ファイルが整合性を保ったまま更新された。Cursorで同じことをやると、ファイルごとに指示を出す必要がある場面が多い。
ターミナル統合の自然さ
Windsurfのターミナル統合は、エラーが出た瞬間にAIが「修正しますか?」と提案してくる。
$ npm run build
# エラー: Property 'score' does not exist on type 'Job'
# → Windsurfが自動で検知し、型定義ファイルを特定して修正案を提示
# → Acceptすると、型定義の修正 + 関連するテストの更新まで実行
この「エラー→検知→修正→テスト更新」のループがシームレスだ。
価格コストパフォーマンス
月$15は個人開発者にとって地味に大きい。年間$60の差は馬鹿にならない。機能面でWindsurfが劣後しているのは主にTab補完の精度だけなので、コスパで選ぶならWindsurfに軍配が上がる。
弱点も正直に書く
Cursorの弱点
- エージェントモードが中途半端: 複数ファイルの変更で整合性が崩れることがある
- プレミアムリクエスト制限: GPT-4oやClaude 3.5の使用に月間回数制限がある。ヘビーに使うと月半ばで枯渇する
- 価格の不透明さ: 追加リクエストの課金体系がわかりにくい
Windsurfの弱点
- 補完の遅延: Cursorと比べると体感で0.3〜0.5秒遅い。たかが0.5秒だが、1日500回補完を使うと累積で気になる
- Cascadeの暴走: 指示を拡大解釈して、触るべきでないファイルまで変更することがある
- 安定性: 月に1〜2回、AIが応答しなくなるフリーズが発生した
開発スタイル別おすすめ
3ヶ月使った結論として、開発スタイル別の推奨をまとめる。
| 開発スタイル | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| フロントエンド中心 | Cursor | コンポーネント単位の補完が優秀 |
| バックエンド/API開発 | どちらでも | 大差なし |
| フルスタック個人開発 | Windsurf | マルチファイル編集が強い |
| チーム開発(PR中心) | Cursor | コードレビュー支援が充実 |
| プロトタイプ高速開発 | Windsurf | Cascadeの丸投げ力が活きる |
| レガシーコードの保守 | Cursor | コンテキスト理解が正確 |
2026年の動向:競争は激化している
2026年4月時点で、両ツールとも急速に進化している。
- Cursor: エージェントモードを大幅強化中。Background Agentのベータが始まっている
- Windsurf: Tab補完の精度改善に注力。直近のアップデートで体感差が縮まった
- 第三の選択肢: Claude CodeやGitHub Copilot Agentなど、エディタ統合型以外のアプローチも台頭している
半年後には、この記事の結論が変わっている可能性は十分にある。
結論:私の選択とその理由
私は現在、Windsurfをメインに移行中だ。サイト制作の自動化でエージェントモードを多用するため、Cascadeの方が実務にフィットしている。
具体的な使い分けはこうだ。
日常作業: Windsurf(Cascade中心)
- 新規ページ作成
- 複数ファイルのリファクタリング
- エラー修正の連鎖対応
スポット作業: Cursor(補完中心)
- 既存コードの微修正
- テストコードの追加
- ドキュメント生成
ただ、Cursorの補完は恋しい。正直、両方の良いところを合わせたツールが出てきてほしい。
最終的なアドバイス: 迷っているなら、まず1週間ずつ無料トライアルを使い、自分の開発スタイルでどちらがしっくりくるかを体感してほしい。スペック表では見えない「手に馴染む感覚」が、最終的な決め手になる。
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Agentive 編集部
AIエージェントを実際に使い倒す個人開発者。サイト制作の自動化を実践しながら、その知見を発信しています。